

温州(うんしゅう)みかんの最盛期の後から夏にかけて出回る。この時期に出回る柑橘類を総称して「中晩柑類(ちゅうばんかんるい)」と呼ぶ。その代表が「夏みかん」。夏みかんは酸味が強いので、酸味の少ない「甘夏(あまなつ)」が主流になってきた。
夏橙(なつだいだい)が正式な名称。1700年頃(江戸時代中期)、現在の山口県長門市の青海島、大日比海岸に漂着した柑橘の種子を西本於長という女性が播いたのが起源。その原木は昭和2年4月8日に史跡名勝天然記念物に指定され、現在でも、西本家の庭で保存されている。
ぶんたんの血を引く自然雑種。果実は400~500gで皮が厚くて硬く、ナリンジンの苦みがある。酸味が強いが初夏の果物として爽快さを好む人もある。4~5月が熟期の晩生品種。甘夏と呼んでいるのは夏みかんの改良品種。
和名を夏橙(なつだいだい)といい、江戸時代に萩地方に伝わり、栽培が盛んになったことから、「萩ミカン」とも言われて、歴史的に伝統ある産地ではあったが、気候条件が最適ではなく、現在の主な産地は、熊本県、愛媛県、和歌山県、 大分県、静岡県。
夏みかんの甘みを強くできないかと、様々な改良がなされたため、多くの品種が生まれた。
夏みかんの皮には、身よりもビタミンCがたっぷり含まれている。「オーラプテン」という香りの成分が多く含まれており、発癌抑制効果を示す。従来の発癌抑制物質は活性酸素をつぶすことで発癌を抑制していたが、オーラプテンは活性酵素自体を作らせない働きがある。砂糖煮やマーマレードにすると摂取しやすい。クエン酸は、カルシウムなどのミネラルの吸収を助ける作用がある。
夏みかんの成分は、普通「みかん」とよばれる温州みかんとほぼ同じ。ただ、酸味が2倍ほどと非常に酸味が強い。夏みかんは、生食のほか、ジャムやマーマレード、ジュースなどに加工される。皮を薄くむき、砂糖で煮詰め、つけあわせやお菓子に利用する。
甘夏は、サラダに散らすと味にアクセントが出る。ヨーグルトに加えても味、栄養が向上するのでオススメ。日向夏は、果皮の内側の白いスポンジ状の部分を残して、ナイフで皮をむきスライスして、ハチミツやブランデーをかけるとおいしい。
鍋で熱湯を湧かし、火を止めてそこへ夏みかんを皮のまま入れて5分間おいておく。その後、水で冷やす。フラベドもきれいのとれる。この状態で冷蔵庫に入れておくといつでもむきやすいみかんが食べらる。お湯につけることによる味の変化やビタミンなどの栄養分の変化は心配なし。

夏の疲労に、さわやかな味!
夏のおやつにぴったり!