特徴
- 日本原産ではなく、中国の揚子江沿岸から渡来。北海道と沖縄を除いた各地で栽培。
- 甘柿と渋柿に大別される。甘い柿は、日本に渡ってきてから80種が改良され出現、「万葉集」や「源氏物語」で出てくる柿は、しぶ柿のみだった。
- ミカン、リンゴなどとともに生産量も多く、秋を代表する果物である。
- 甘柿は、岐阜県、奈良県、和歌山県。 渋柿は、山形県、和歌山県、奈良県が主な産地。
- 干し柿は、渋柿の皮をむき、乾燥・貯蔵したもの。中部地方以北の土地では、気候が甘柿の栽培に向いていないので、干し柿の生産が多い。
- 柿の栽培は、日本をはじめとし、中国、東アジアなどでも盛ん。世界でも注目されてきている。アメリカでは、太平洋岸の一部で、ブラジルでは日系人を中心に栽培されている。イスラエル、ニュージーランドなどでも栽培している。ヨーロッパをはじめ、多くの国々で「カキ」で通じる。
種類
- [ 富有柿 ]
- 甘柿の代表種。北海道、東北をのぞき、ほぼ全国的に生産。ジューシーで甘く、熟すと濃い朱色になり、果皮に白い粉をふく。名産地は岐阜県。
- 次郎柿 ]
- ヘタの反対側から4本の縦の溝がはいっているものが多い。四角く平たい形。富有柿の次に人気が高い。原産地は静岡県。
- [ 筆柿 ]
- 愛知県特産。小筆のように細く小ぶりの柿。たいていは甘く、風味もよいが、渋みがのこることもある。江戸時代から農家の庭先などに植えられ、庶民に親しまれていた。
- [ 富士柿 ]
- 富士山のように先がすぼまった大型の渋柿。福島県、山梨県で生産。渋抜きし市場にでまわる。干し柿にも最適。
- [ 平核無柿(ひらたねなし)]
- 渋柿生産量の8割を占める。種無しで平たい形。生食用に渋抜きしたものは、熟すととても甘い。各地、山形県=庄内柿、新潟県=八珍、佐渡島=おけさ柿など別称もある。
栄養
- 甘柿でも熟す前は、シブミがある。これはシブオールというタンニン成分。熟してくると、タンニンが変化して、渋みが感じられなくなる。
- 柿は、ビタミンAとCが豊富。疲労回復、かぜの予防、高血圧症やガン予防、老化防止に効果あり。
- 干し柿にすると、生柿より、糖分は4倍になる。ビタミンAは2倍近く、胃腸を丈夫にして、内臓を温める、疲労回復効果あり。また表面につく白い粉は、粘膜をうるおし、せきを止め、たんを取り除く作用あり。慢性の気管支炎や肺結核の予防に有効。
- 生柿はビタミンCは、大きなものなら1個で1日の摂取量がとれる。干し柿にするとビタミンCは酸化され、殆ど含まれない。
- 柿の葉には、みかんの30倍というビタミンCがふくまれている。 カリウムによる利尿作用も強く、新陳代謝を活発にさせるので、動脈硬化や高血圧症に効果的。また、女性の血の道にもよいとされている。
選び方
甘柿は、形が整い、果皮の色が濃く、ツヤとハリがあり、ヘタが生き生きしているものがよい。果肉が熟しすぎているものは、避ける。食べごろは、さわってみて少し柔らかくなったもの。硬い場合は、常温に4~5日おき完熟させる。渋柿は、果肉がやわらかく、渋が完全に抜けたものを選ぶ。そのまま皮をむいて食べたり、サラダやなますの中にいれる。
注意
- 柿に含まれる渋みの成分タンニンが、鉄分と結びつき、貧血を 起こしやすくするので、貧血の人はたくさん食べない方がよい。
- 生柿の場合、体を冷やす作用があるので、食べ過ぎに注意。
- 生柿は、消化の良い食べ物ではないので、特に胃腸の弱い人は、たくさん食べない方がよい。
柿の渋みを取り除く方法
渋柿を5個に対してりんごを1個用意し、ビニール袋に小さな穴を数箇所あけ、柿とりんごを入れて口を閉じる。りんごから出る、エチレンの作用で1週間ほどで渋がぬける。