旬
冷涼、温和な気候を好むいちごは、本来の旬は5月。品種改良、栽培法などにより、通年出回っている。出荷量が多いのは、4月。甘味があっておいしいのは、12月~3月。12月は、クリスマスに向け、製菓用の需要が高いので、価格も高い。露地栽培の収穫は4月~6月で、酸味が少し強い。
特徴
- バラ科の多年草。いちごの仲間は世界に25種あり、日本にも野生種が2種ある。現在栽培されているものは、アメリカ東部のバージニアいちごと南北アメリカのチリいちごで、この種がヨーロッパで改良され、栽培種の基礎となっている。世界各国に普及し、品種改良も競って行われてきたので無数の品種が作られている。
- 日本へは、江戸時代後期にオランダから伝わったので「オランダいちご」と呼ばれていた。栽培が始まったのは、明治初期で、アメリカ、イギリス、フランスから優秀な品種が導入され、栽培も広まっていった。日本は、世界有数のいちごの生産量を誇っている。品種は多く、毎年のように新しい品種が出るほど、新旧交代も早い。
産地
全国で栽培されている。順位が一定していないが、関東では、栃木、埼玉。東海では、静岡、愛知。関西では、奈良、兵庫。九州では、福岡、佐賀。
品種
- [ 女峰(にょほう)]
- 大粒で、果汁も多く、日持ちする。酸味、甘み、香り、バランスがよい。主に東日本で栽培。関東地方で消費される。業務用、ケーキに使われる。日光連山の名にちなんで名前がつけられた。
- [ とよのか ]
- ポテッとした形で大粒。甘み、香りともに優秀、酸味が少なく、食べやすい。果汁も多い。1985年(昭和60年)頃から登場。生食用として人気。九州を中心に広く栽培される「東の女峰、西のとよのか」と呼ばれていた。
- [ とちおとめ ]
- 大粒で、果汁も多く、香りも高い。バランスのとれた品種。日持ちは長い。女峰に代わる主力品種に。栃木が産地。
- [ 章姫(あきひめ)]
- 大粒で、酸味がほとんどなく、香りが良く、糖度は高いが、あっさりした甘さ。萩原章弘(静岡市)が、「女峰」と「久能早生」を交配してできたもの。女峰より大きく、細長い形。暖地での施設栽培に向く。静岡で多く栽培。
- [ 紅(べに)ほっぺ ]
- 「章姫」に「さちのか」を交配して育成されたもので、香りと糖度は「章姫」から、コクと酸味は「さちのか」から受け継いでいる。カット面の模様がキレイ!促成栽培に向く品種。
- [ あまおう ]
- 「あ」かい、「ま」るい、「お」おきい、「う」まいの頭文字をとってこの名前がつけられた。福岡で栽培。濃紅、明るくツヤがある。果実の光沢が良くキレイ。糖度は高く、酸度はほどほ。果実の硬さが硬く、日持ちは長め。
- [ アイベリー ]
- 普通のいちごの2~3倍の大きさで、甘み・酸味・香りとバランスの良い品種。贈答用として人気が高い。1983年(昭和58年)に登場。愛知で育成されたことから名前がつけられた。
- [ 宝交早生(ほうこうわせ)]
- 中ぐらいで丸みのがかったもの。鮮紅色で甘味が強い。宝塚で交配して生れたためこの名前がつけられた。甘みが強く、果実が柔らかい。果実が柔らかいため、日持ちが悪いので、流通量も減少。東海地方から西に多い品種。
- [ ダナー ]
- 球形にちかいもので、やや小さめ。酸味が強く、濃紅色で品質優秀。日持ちがよい。関東地方を中心に広く栽培された。終戦後アメリカより導入され、栽培されていたが新品種におされて、旧品種となった。
栄養
- ビタミンCを多く含む。大粒なものは5~8粒で1日の必要量がとれます。
- ビタミンCは、血管壁に沈着するコレステロールを溶かし、内臓機能を助ける働きがある。新陳代謝を活発にするので、疲労回復や美容にも効果あり。また、タバコを吸う人にとってもいい。タバコを1本吸うと、ビタミンが破壊されるので、ビタミンの補給にピッタリ!
- 赤い色は、アントシアニンという色素で、発ガンを抑える働きがある。プロトカテク酸という成分にも、発ガンを抑える働きがある。
選び方
形がしっかりしていて、表面のツブツブがハッキリしているもの。ヘタが鮮緑色でハリのあるものが新鮮。パック詰の時は、2段目がつぶれていないかをしっかり確認すること!
いちごの実
食用部分は、花床(花托(かたく))が肥大したもの。いちごの果実は、実の表面のツブツブの小粒状の種子が果実。本当のところ、いちごは、野菜に属するが、甘みがあるので、果物の仲間に。
英語のストロベリー(strawberry)は、麦わら(straw)を敷いて育てたからといわれている。
傷みかけたイチゴをおいしく食べるには・・・
イチゴは、果物の中でも果皮がないので傷みやすいのが欠点。傷みかけたイチゴをおいしくたべる方法はボウルに1/4~1/3の水を入れ、レモンを1個しぼる。このレモン水のなかにイチゴを入れ、ボウルを両手でもって前後にふり、転がすように洗う。傷んだイチゴの細胞がレモン水の酸で引き締まりそのあと、サッと水洗いしても、ある程度水っぽくなるのを防ぐ。酸はイチゴの色落ちを防ぐのでリフレッシュできる。 歯ざわりもフレッシュに。それでも気になるときは・・・ジャムにするのがいいかも。
ヘタは、必ず水洗いしたあとに取ること!
ヘタを先に取ってから洗うと、取ったヘタの部分から水分が侵入してイチゴが水っぽくなってしまう。そのうえ、ビタミンも流出してしまう。食べる直前に洗うのが一番!
「いちごは、塩水で洗う」といわれているが、残留農薬の問題があり、塩水で洗うことによりかえって、しみこんでしまうこともあるので、流水でヘタをつけたまま、洗うように。