歴史
- 「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と言われるりんごは、欧米では古くから栽培されており、ギリシャ神話やウイリアム・テルに登場するなど、ごくごく身近な果物。
- 18世紀後半以降、品種改良が重ねられ、世界では1万5000以上もの種類があると言われている。
- 旧ソ連のカフカス地方原産。ぶどう、かんきつ類、バナナに次いで世界で4番目に多く生産されている。
- 日本へは明治初期にもたらされ、現在果物の生産量ではみかんに次いで2位である。
種類
- 日本のりんごは紅玉、国光、スターキング、世界一、富士、陸奥、王林などが有名。
- りんごの中には「サン富士」や「サン陸奥」など品種の名前に「サン」とつくものがあり、これはりんごの実に袋をかけず太陽に当てて育てたもの。りんごは袋をかけると赤くなるが、この「サン」は黄色くなる。見た目の色合いはそれほどよくないが、糖度は赤いものより1%以上甘くなる。
- 国光(甘味と酸味のバランスがいい)とデリシャス(香りがいい)の掛け合わせを何パターンも試してやっと産まれたのが「ふじ」。一つの品種を作るのに20~30年はかかり、1万種類試してやっと商品になるというもの。
品種
- [ ふじ ]
- 甘味と酸味のバランスがよく、多汁で香りも高い人気品種。特に果肉にみつの入ったものが好評。貯蔵性も高く、晩秋から翌年の初夏まで出回る。
- [ 陸奥(むつ)]
- 実が小さい時から、二重に袋をかけて丁寧に栽培されるため、果皮の全面がピンクに着色する美しいりんご。果肉は締まってジューシー、適度な酸味と芳香がある。
- [ 王林(おうりん)]
- 黄緑色の斑点が入った果皮、甘味が強くて酸味は少なめ。果汁たっぷりで歯ごたえもよく、特有のよい香りがある。主な産地は青森。
- [ つがる ]
- 青森県で育成された、ふじに次ぐ人気の品種。赤い果皮に鮮紅色のしまが入り、歯ごたえがよく甘味の強い果肉。9月中旬~下旬が旬だが、冷蔵保存だと11月下旬まで鮮度が保てます。
- [ 紅玉(こうぎょく)]
- 果皮が真っ赤できれいな円形、やや小ぶり。酸味が強くさわやかな風味で、生食よりもお菓子や料理に多く利用される。10~11月が旬。
- [ 千秋(せんしゅう)]
- やや小ぶりで、淡紅色の果皮に紅色のしまが入り、甘味、酸味ともに強い、秋田原産のりんご。皮をむいた後やジュースにした時の果肉の変色が少なめ。10月下旬が旬。
- [ スターキング ]
- 果皮は、暗赤色。実の上のほうにでる5つの隆起が特徴。甘み、酸味の調和がとれたおいしい品種。香りもよい。完熟すると、中にミツがはいりやすい。
- [ ジョナゴールド ]
- アメリカで紅玉の交雑種として生まれ、日本でも岩手などで栽培されている。大きめで甘味も酸味も程よく、生食のほか、お菓子や料理用に。
- [ アルプス乙女(おとめ)]
- 鮮紅色で大きさはピンポン玉大のとてもかわいらしいりんご。小さくても風味はほかの品種にひけを取りません。長野県産で旬は9~10月。
- [ グラニースミス ]
- イギリスの代表的なりんご。明るい緑色の美しい果皮、甘味も酸味も多く多汁。日本にも最近ニュージーランドから輸入され、注目の品種。
栄養
- 体内のナトリウムを排出する働きのあるカリウムに富み、高血圧の予防に効果がある。
- 食物繊維であるペクチンが豊富で、血中コレステロールを低下させ、血糖値の上昇を抑える効果がある。腸内を酸性にし、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やし有害菌の繁殖をおさえるので、下痢に有効ですりおろして用いられる。
- また、腸内をきれいにし、有害物質の排泄を推進するので便秘解消になる。ペクチンは皮の部分に多くふくまれているので、皮をむかずに食べた方がよい。加熱することで、オリゴ糖が増え、抗酸化作用が高まる。下痢と便秘両方に効果がある果物はあまりない。
- 歯ごたえがあるので、こどもの咀嚼力(そしゃくりょく=噛む力)をつける。そして、歯の間の食べカスを取り除くので、歯の衛生にもいい。
- 野菜ジュースを作る時、りんご果汁の甘さを加えることで、飲みやすくなる。
選び方
皮に張りがあって、身が締まっているものがよい。おしりのまわりがオレンジがかったものが完熟していて甘い。黄色いものは、より黄色が濃いものが完熟している。指で軽くはじいて、澄んだ音がしたら最良。
保存方法
- そのまま室内に置いておくと乾燥し、味や食感を損なうので、ポリ袋か容器に入れて。室温では7~10日くらい。
- 冷蔵庫に入れるとかなり長く保存でき、りんご独特のシャリシャリ感や爽やかさを味わうことができます。その場合は、りんごから出るエチレンガスによって冷蔵庫内の野菜や他のフルーツが熟成され過ぎて痛むことがあるので、りんごは別々にポリ袋などに入れる。
- 反対にじゃがいもとりんごを一緒にしておくと、じゃがいもの発芽をこのエチレンガスが抑え、芽を出にくくする。
- まだ熟しきらない果物をりんごと一緒に入れておくと、早く熟す。また、消臭効果もあり、車に入れておくとりんごのほのかな匂いがしてよい。
- すりおろしてピューレ状にしたものや、コンポートなどは長期の冷凍保存が可能です。
2種類のりんごジュース
りんごジュースは白濁したものと透明のものと2種類ありますが、白濁したものは日本のオリジナル。果肉成分や繊維質であるペクチンをそのまま入れるために白濁したものになります。透明の物はそれをろ過したものです。