特徴
姿、色、味の三拍子がそろい、数ある魚の中でも、日本人にもっとも愛されていると言っても過言ではない。万葉集にも歌われている。海魚の王として重用され、「めでたい」という語呂合わせで、祝いの席には欠かせない食材。味がよいのは冬。多く出回るのは春。養殖や輸入ものは、通年出回っている。
特徴である桜色は、エサとなる車えびに含んでいる「アスタキサンチン=ゆでると赤くなる色素」を含んでいるから。オスとメスの違いは、頭がこぶ状に張り出しているものはオス。頭全体が丸みを帯びているものはメス。北海道以南、南シナ海に分布。神奈川佐島、房州の活魚は、高級品。関西は、瀬戸内のものが高級品。
タイと名のつく魚は数々あれど、やはり鯛の中の鯛といえば真鯛。なかでも瀬戸内海で獲られた真鯛は最高のものとされてきた。身は淡白な味ながらも、豊かな風味をたたえた白身で、刺身、焼き物、 煮物、わん物等々多彩に調理され、うろこに至るまで捨てるところはない。
栄養
脂肪が少なく、栄養価の高いたんぱく質を含んでいる。消化もよい。うまみ成分「グルタミン酸」「イノシン酸」をバランスよく含んでいる。ビタミンB1が豊富。疲労感や食欲不振に効果がある。夏まけは、汗と一緒にビタミンB1も排出してしまう。ビタミンB1が不足すると、糖質が充分に活用できなくて、疲労物質がたまり、グッタリして、食欲減退にもつながる。脳や神経のエネルギー源は糖質であるため、不足するとイライラや集中力に欠けるので、糖質の摂取も必要である。他に、タウリン=血中コレステロールの抑制と肝作用の強化、ナイアシン=脳神経の働きを助け、血行をよくする、カリウム=塩分を対外に運ぶも多く含む。
真鯛の仲間との見分け方
- [ 血鯛(ちだい)]
- 血鯛(ちだい)も鯛の一種で真鯛に大変似ている。真鯛の尻尾には黒い縁取りがあるが、 血鯛(ちだい)にはそれがなく、尻尾の先まできれいな桜色。エラぶたが血のように赤い線が太くて長いものは血鯛(ちだい)です。
- [ 黄鯛(きだい)]
- 旬は春の魚で、体の色が黄みがかっているところから名づけられた。市場では「れんこだい」という名で取引されることが多い。口先が突き出ているもの特徴のひとつ。
- [ 黒鯛(くろだい)]
- 旬は秋の魚で、悪食のため、獲れた場所によって身にやや磯臭さが残るものもある。独特の甘みのある魚。年齢によって呼び名が変わる。「ちぬ」とも呼ばれている。
天然と養殖の見分け方~一匹買いの場合~
- 実は、真鯛のうち養殖もののしめる割合は全体の約6割強くらい。旬の天然物と比べると値段は6分の1とかなりの安価。切り身で売られているものは、ほとんど養殖物か輸入の冷凍のものが多い。
- 養殖物はいけすの網に尾が触れてしまうことが多いので尻尾が擦り切れていて茶褐色のものは養殖物。
- 体色が黒ずんでいるものは養殖物。理由は、生けすの深さは4~5メートルと浅めなので、どうしても日焼けをしてしまうため。現在は、色が黒ずむのを防ぐために、日よけをしたり、きれいな色を出すためにエビなどをえさに使うという工夫がされている。
天然と養殖の見分け方~切り身の場合~
- 身に灰色がり、わずかな赤みがあり、蝋(ろう)のような半透明感があるものは養殖物で、脂肪も多め。
- 天然物は身に透明感がある。
たいのたいって?
「たいのたい」これは魚の胸びれの付け根にある骨のこと。骨の形が鯛の姿に似ているところから「たいのたい」といわれます。 この骨はどの魚にもあり、それぞれ魚によって独特の形をしています。
タイのことわざ
- [ 海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)]
- この海老(えび)は、桜えびと呼ばれる種類の小えびのこと。桜えびは、鯛の好きなエサ。「小さな(安価)えびで高価な鯛をつる」ということから、わずかな元手で、大きな利益を得ること。近年、えびが高価になってきているので、高価な鯛を釣るのには、高価な出費も必要・・・と勘違いしないように!
- [ 腐っても鯛(くさってもたい)]
- もともと良いものは、多少古くなってもやはり価値があるということ。