

数の子500gに対して1.5リットルくらいの水に小さじ2杯分の塩を入れ、1回=約60分位を目安に3回に分けて塩抜きをする。最後の3回目に塩水に昆布だしを入れて塩抜きすると美味しさが増す。塩抜きは数の子の大きさ、塩水の濃度等により微妙に異なるので、こまめに味見をしながら塩抜きをすると良い。丸ボールよりも四角の容器で塩抜きをすると、早く塩が抜ける。塩抜きは15~25度の部屋の中でするのがおすすめ。数の子の薄い膜をきれいに取り除き、早目に食べること。
☆数の子は若干塩分が残っている状態が一番おいしく、塩分を抜きすぎると数の子は苦くなる。もし抜きすぎた場合は、薄い塩水に1~2時間浸すと良い。
加工品にされたニシンは各地の郷土料理に使われる。開きニシン、塩ニシン、燻製などがあり、京都のニシンそば、会津のニシン漬け、加賀のダイコンずし、塩漬けを使った 秋田のカドずし、津軽の切り込みなどがある。加賀のダイコンずしは、身欠きニシンとダイコンをこうじと ご飯で漬けたもの。郷土料理に多く使われているのは、山間部やタンパク源の不足しがちな地域にとって重要なものであったため。
明治30年代は、ニシンの漁獲量は最盛期であり、大正から昭和にかけても、ニシンは毎年、太平洋北部の沿岸に大群をなして、押し寄せていた。ニシンの大群がくると、ニシン長者が続出し、ニシン御殿を建てたほどである。
昭和30年、この年、ニシンは全くと言っていいほど、やってこなかった。ニシンの卵は、約半年で孵化し、4年目には、成熟し生地へ戻ってくるので、豊漁年と不漁年は、4年周期で訪れるという説があり、翌年は大群が押し寄せていたが、翌年も、翌々年もニシンはやってこなかった。
乱獲の影響ではないか?とか、冷水魚であるニシンの適温4~6度だが、日本近海の水温が上がったので、遠ざかってしまったのではないか?とか、ホッケやスケトウダラが増えてたためではないか?とされている。ホッケやスケトウダラは、海藻に付着したニシンの卵を食べるが、一尾が、1度に5万粒もの卵を食べるといわれ、ニシンの天敵であるため。
日本近海のニシンは、最盛期で100万トンを超えていた漁獲量は、激減してしまい近年は、1万トンを割るほどで、北海道北部の宗谷、網走、釧路 などに、漁獲される沿岸も限られてきているので、高価な魚となってしまった。ただ、輸入ものの比率が増えてきた。が、大西洋もののニシンは、太平洋もののニシンと別種なので、味がかなり違う。
昭和30年頃までは、毎年春になると、ニシンの大群が北海道沿岸に押し寄せてきた。産卵するニシンを春ニシンといい、「春告魚(はるつげうお)」と呼ばれていたが、漁獲量が激減してしまった現在は、幻の魚となってしまった。
地方ごとに春告魚があり、東日本では「メバル」が春告魚とされている。北海道では、漁獲の時期と体色と大きさによって、春ニシン・夏ニシン・冬ニシンに大別される。春ニシンは、産卵のため接岸するもので、走りニシン、群来(くき)ニシン、産卵ニシンなどといわれ、メスは腹に卵をいっぱい抱えている。脂が乗りよく肥えて、一番美味しい時期。夏ニシンは、5~8月に北海道の太平洋岸やオホーツク海沿岸にくる。体長12~18cmで、未成魚で脂肪が多く、油ニシン、小ニシンなどと呼ばれている。冬ニシンは、冬に接岸するもので、大きさはまちまちで、量的に少なくやせていて脂肪分もない。

蕗(フキ)と一緒に煮ても美味しくいただけます。