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魚介(さかな)

鰊(にしん)
鰊(にしん)

旬の時期:春

ニシン科

「春告魚」とも呼ばれるほど、春に欠かせない食材。

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うんちく
特徴
  • ニシン科の海水魚。全長約35cmほど。体は細長く側扁し、マイワシと よく似た形態だが、ニシンの方が平たく、背は暗青色、腹は銀白色。体側に黒点がないのが特徴だが、幼魚の時は、イワシと区別しにくい。3~4年で成熟する。
  • 北太平洋・北大西洋に分布する寒流域の回遊魚。かつて北海道近海や三陸沖で多獲された。
  • 旬は春。ニシンの異名として、「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれる。
  • 卵が完熟する前の沖獲ニシンは、脂がのって美味しい。
  • 卵は「数(かず)の子」として有名。抱卵数は、3~10万粒。 海藻が多く繁茂しているところで、群れを作って産卵する。数の子は、鰊(かど)の子の意。ニシンの卵巣を乾燥、または塩漬けにした食品。「子孫繁栄」に結び付け、正月などの祝儀膳(ぜん)に用いる。 【数の子のページへ】
  • 大量のニシン捕獲量があった頃は、道端に落ちていても、見向きもされなかった「数の子」だが、漁獲量が少ない現在は、「黄色いダイヤ」となってしまい非常に高価なものになった。独特の歯ごたえを賞味するもので、肉厚で粒が大きなものほどおいしい。塩抜きし、しょうゆ漬けやみりん漬けなどにし、味をなじませると美味しい。
栄養
  • 主成分は、タンパク質と脂肪。カロリーは高い。 鉄分、リン、ビタミンB2を多く含む。
  • 春先のニシンは、アミノ酸、ビタミンが豊富。
  • にしんの卵である「数の子」は、タンパク質が多く、脂肪分も多い。
選び方
  • ニシンは、古くなるとエラの部分に血がにじんでくるので、鮮度の見極めは まずエラを見る。
  • 目が赤くなっているニシンは、捕獲時に内出血したもので、鮮度の目安にはならない。
  • 体表が、銀色で光沢のあるものがよい。
  • 網で獲るのでウロコがはがれていることが多い。ウロコが取れていても古いとは限らない。大きなウロコがついているものは鮮度が高い。
料理
  • ニシンの筋肉には、アニサキス様線虫が寄生しているので、生食は危険。鮮度も落ちやすいので、火を通す調理を。
  • 新鮮なニシンは、脂がのっていて、塩焼きが最高!
  • 身崩れをおこしやすいので、腹がわれていないかよくチェックする。
  • 塩焼きのほかに、照り焼き、蒲焼、煮物、汁物など用途は多い。
  • 脂肪が多いので、臭気が出やすく、味は濃い目がよい。臭みを消すために、チーズをはさんで、小麦粉にまぶして焼いたり、バター焼きにレモン汁をかけて食べるのも美味しい。
  • 保存法が豊かで「身欠きニシン」「すしニシン」がある。身欠きニシンは、2枚におろして天日乾燥したもの。もどす時は、米のとぎ汁に2~3日つけるとよい。棒煮、こぶ巻き、煮つけとしてよく使われる。すしニシンは、エラと内臓を取り除き、ふり塩をして、2ヶ月ほどぬか漬けにしたもの。すしニシンの料理で有名なのが、「三平汁」で、野菜とすしニシンを煮込んだもの。
名前の由来・・・こんな説が。
  • 寒冷な北の大地で人々が生存できるのは、ニシンのおかげで、この恩は二親(両親)と同じであるという説。
  • 縁起ものとして珍重される数の子から。ニシンの子の数の多さは、他の魚では及ばず、縁起ものとして家門繁盛を意味し、珍重された。その数の子の親であるニシンは、普通の親以上の親であることから二親とよばれたという説。
  • 身欠きニシンの作り方から。身を二つにさいて乾かすので、ニ身の意でニシンと名付けられたという説。
数の子の塩抜き方法

数の子500gに対して1.5リットルくらいの水に小さじ2杯分の塩を入れ、1回=約60分位を目安に3回に分けて塩抜きをする。最後の3回目に塩水に昆布だしを入れて塩抜きすると美味しさが増す。塩抜きは数の子の大きさ、塩水の濃度等により微妙に異なるので、こまめに味見をしながら塩抜きをすると良い。丸ボールよりも四角の容器で塩抜きをすると、早く塩が抜ける。塩抜きは15~25度の部屋の中でするのがおすすめ。数の子の薄い膜をきれいに取り除き、早目に食べること。
☆数の子は若干塩分が残っている状態が一番おいしく、塩分を抜きすぎると数の子は苦くなる。もし抜きすぎた場合は、薄い塩水に1~2時間浸すと良い。

郷土料理に

加工品にされたニシンは各地の郷土料理に使われる。開きニシン、塩ニシン、燻製などがあり、京都のニシンそば、会津のニシン漬け、加賀のダイコンずし、塩漬けを使った 秋田のカドずし、津軽の切り込みなどがある。加賀のダイコンずしは、身欠きニシンとダイコンをこうじと ご飯で漬けたもの。郷土料理に多く使われているのは、山間部やタンパク源の不足しがちな地域にとって重要なものであったため。

高価となったニシン

明治30年代は、ニシンの漁獲量は最盛期であり、大正から昭和にかけても、ニシンは毎年、太平洋北部の沿岸に大群をなして、押し寄せていた。ニシンの大群がくると、ニシン長者が続出し、ニシン御殿を建てたほどである。

昭和30年、この年、ニシンは全くと言っていいほど、やってこなかった。ニシンの卵は、約半年で孵化し、4年目には、成熟し生地へ戻ってくるので、豊漁年と不漁年は、4年周期で訪れるという説があり、翌年は大群が押し寄せていたが、翌年も、翌々年もニシンはやってこなかった。

乱獲の影響ではないか?とか、冷水魚であるニシンの適温4~6度だが、日本近海の水温が上がったので、遠ざかってしまったのではないか?とか、ホッケやスケトウダラが増えてたためではないか?とされている。ホッケやスケトウダラは、海藻に付着したニシンの卵を食べるが、一尾が、1度に5万粒もの卵を食べるといわれ、ニシンの天敵であるため。

日本近海のニシンは、最盛期で100万トンを超えていた漁獲量は、激減してしまい近年は、1万トンを割るほどで、北海道北部の宗谷、網走、釧路 などに、漁獲される沿岸も限られてきているので、高価な魚となってしまった。ただ、輸入ものの比率が増えてきた。が、大西洋もののニシンは、太平洋もののニシンと別種なので、味がかなり違う。

春ニシン・夏ニシン・冬ニシン

昭和30年頃までは、毎年春になると、ニシンの大群が北海道沿岸に押し寄せてきた。産卵するニシンを春ニシンといい、「春告魚(はるつげうお)」と呼ばれていたが、漁獲量が激減してしまった現在は、幻の魚となってしまった。

地方ごとに春告魚があり、東日本では「メバル」が春告魚とされている。北海道では、漁獲の時期と体色と大きさによって、春ニシン・夏ニシン・冬ニシンに大別される。春ニシンは、産卵のため接岸するもので、走りニシン、群来(くき)ニシン、産卵ニシンなどといわれ、メスは腹に卵をいっぱい抱えている。脂が乗りよく肥えて、一番美味しい時期。夏ニシンは、5~8月に北海道の太平洋岸やオホーツク海沿岸にくる。体長12~18cmで、未成魚で脂肪が多く、油ニシン、小ニシンなどと呼ばれている。冬ニシンは、冬に接岸するもので、大きさはまちまちで、量的に少なくやせていて脂肪分もない。

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おすすめレシピ一覧

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レシピ
にしんの煮物
・・・材料・・・
<調味料A>ぬるま湯/おろし生姜/鰊 2枚
<調味料B>水 大さじ5/砂糖 大さじ3/味醂 大さじ1/2/酒 大さじ1/しょうゆ 大さじ3
  1. 食べやすい大きさに切り、<調味料A>に20分浸して下味をつける。
  2. 沸騰させた<調味料B>の煮汁に、水けをきった鰊を取り出し中火で煮る。
  3. 器に盛る。

蕗(フキ)と一緒に煮ても美味しくいただけます。

レモン風味焼き
・・・材料(4人分)・・・
にしん 2尾/レモン 1個/ズッキーニ 2本/しめじ 1パック/サラダ油 大さじ3/塩/こしょう/小麦粉/バター
  1. にしんは、内臓を取り、きれいに水洗いし、水けをふきとる。斜めに二つに切り、両面に塩、こしょうをふり、小麦粉をまぶす。
  2. レモンは表皮をむき、5mmの厚さの輪切りにする。8枚必要。
  3. フライパンにサラダ油を入れ、レモンを4枚並べ、その上ににしんをおく、そのにしんの上にレモン4枚をのせる。ようするに、レモンではさんで焼きます。中火で焼き、焼き色がついたら、ひっくりかえす。
  4. (3)の上に、サラダ油を薄く塗った、アルミ箔をのせ、フタのようにかぶせ、焼き上げる。
  5. ズッキーニは、5mmの厚さに切り、しめじは小房にわける。
  6. フライパンにバターを溶かし、(5)のズッキーニとしめじを炒め、塩、こしょうで調味する。
  7. 器に、(4)のレモンがのったにしんと(6)のズッキーニとしめじを盛り、できあがり。
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