特徴・旬
- 全長約1m位。体は紡錘形でやや側扁する。背は暗青色、腹は銀白色で、体側中央に一本の黄色帯が縦走する。
- 代表的な出世魚で、東京付近ではワカシ・イナダ・ワラサ・ブリの順に、大阪付近では ツバス・ハマチ・メジロ・ブリの順に成長につれ呼び名が変わる。
- 寒ぶりといわれて冬、特に美味。ハマチの養殖も盛ん。回遊魚で、日本各地の沿岸に分布。旬は冬。
- ツバスは主に関西地方で、ブリの幼魚の呼称。関西地方ではハマチと言われることが多く、関東地方では養殖のブリのことをハマチと言うことが多い。
種類と見分け方
- ブリは成長とともに名前が変わる出世魚で、東京では体長が20cmくらいのものをワカシ、30~40cmをイナダ、50~90cmをワラサ、90cm以上をブりと呼ぶ。
- その他、方言名は多数。高級魚として名高いヒラマサ、カンパチもブりの仲間。
- 養殖ものは一般にハマチという。 切り身はブリと称して売られるようだが、天然ものに比べて脂が多く、身の色が白つぽいので区別できる。
栄養
- タンパク質・ビタミンB1・B2・B12・D・ナイアシン・鉄・カリウム・脳の老化を防ぐDHA(ドコサヘキサエン酸)・IPA(イコサペンタエン酸)
- うま味のもとは、ブリの身にはヒスチジンという旨味を持ったアミノ酸が他の魚肉より多く含まれているためで、いくらか時間のたったもののほうが多くなり、そのためおいしくなる。
- 魚の鉄分はヘム鉄といい、体内での吸収率が高いといわれている。
- 造血作用を持つ、ビタミンB2・B12を含んでいる。ブリのビタミンB2は、特に魚の真ん中から尾にかけての皮に多いといわれる。鉄分不足の貧血に、また、予防の意味からも、吸収のよい鉄分を含むブリ、特に、ブリの血合い肉はおすすめ。
ビタミンB12は、赤血球の形成に欠かせないビタミン。欠乏すると悪性貧血に陥ることがあるので、補給が必要。ビタミンB12は不足すると、口内炎や口角炎、角膜炎になるといわれる。また、女性の場合は腟炎を起こすこともあるといわれている。
- ビタミンB12はブリの場合、血合い肉に多く含まれ、ふつうの身の部分の5倍以上含まれているといわれる(マグロやカツオなども同様)。
- 高血圧・脳卒中・貧血・骨軟化症の予防と改善にも効果がある。
調理時のコツ
- 特にブリは皮がおいしいので皮ごと調理したほうが良い。あら煮にしたりすれば、全てを無駄なく食べることができる。
- 食べ方のポイントは塩焼きや照り焼きに。大根と煮ものに。あらを煮るときはアクを除くこと。
- 料理屋では上身を使うことが多いが、家庭で調理する場合は卸した後の中骨や頭、カマのところで、俗に「アラ」と呼ばれているところで充分良い。
- 美味しい調理法は三枚におろした身をあつかいやすい長さに切っておき、食べる時に皮を残してサク取りにし、刺身にする。
- ブリは他の魚と異なり、手元に届いてから1~2日後が甘みも増し良い。
- 酒とみりんにつけ込んだブリの照り焼きは大根おろしをたっぷり添えて、後口には夏の間に酢漬けにしておいたミョウガをかじると、口の中がさっぱりして、脂ののったブリとよく合う。
地方の呼び名
一致しているのはとにかく一番大きいのがブリということだけ。重さ10kg、体長1m前後のもの。
- 北陸地方・・・ツバイソまたはモジャコ<コズクラ<フクラギ<ガンド<ブリ
- 関西地方・・・ワカナ<ツバス<ハマチ<イナダ<ブリ
- 関東・東海地方・・・ワカシ<ワカナゴ<イナダ<ワラサ<ブリ
ブリおこし
横殴りの雪が雷とともに大暴れすると北陸では「ブリおこし」がきたという。「ブリおこし」の後にはその名の通り、ブリが大量に採れ、出回る。おいしい天然ブリとカブで富山の食文化の代表の一つ「かぶらずし」の仕込みが始まる。ダイコンとブリを土鍋でぐつぐつたいた味噌仕立てのブリ大根は、ショウガの千切りをどっさり添えていただく。
養殖ブリ
養殖ブリの肉質は、餌や飼育環境によって変化する。マル東ブリは運動量が多いので、脂肪太りではなく、筋肉中に良質の脂肪が豊富に含まれているので、歯ざわりもよく、おいしい。
鰤(ぶり)という名の由来
「あぶら多き魚なり、あぶらの上を略す」という貝原益軒(かいばらえっけん)の意見から「ブリ」とよばれた。漢字の「鰤」は、老魚という意味があり、「年振りたる魚」の "ふり" が "ぶり" になった。などという説がある。
お正月には
関東では「塩鮭がないと正月が迎えられない」といわれるが、関西では「塩鰤がないと正月が迎えられない」といわれるように、 お正月のお雑煮やお節に鰤を使う。