旬
あめ色をした「ひねしょうが」は年中出回っていますが。新しょうがの出回る時期は6~8月に限られる。漬けるなら7月中旬までの繊維質の少ないものを。主な産地は和歌山。それより少し早めに高地産が店頭にでる。
特徴
- しょうが科の多年草。原産地は熱帯アジアで、古代から香辛料や薬用として栽培されていたもので、日本には、明治以降に稲作とともに中国から伝えられたといわれており、歴史も古く、薬用・食用に用いられてきました。
- 和・洋・中・エスニックと利用も幅広く、中国では、にんにくとともに欠かせないスパイスで、インドでは、カレーのスパイスにも。甘・辛どちらの料理にも合い、欧米ではクッキーやケーキにも利用される。アジア諸国では、生を使うことが多いが、欧米では、パウダーを使うことの方が多い。日本では、生、甘酢漬け、ドライ(スライス・パウダー)、チューブ入すりおろしなど。
- 珊瑚を思わせる扇型をした根茎で、乳白色のところどころに淡い紅を散らした美しい風情は、食べるのに惜しいほど。この根茎を軟白栽培したのが「葉しょうが」で、関東の谷中しょうがはその代表品種。
歴史
原産地は、インドなどの熱帯アジア。マラリア病に対する薬用、カレーに加える香辛料として利用されていたらしい。インドからヨーロッパに伝わり、その後、干しショウガとして、アジアより輸入され、13世紀に東洋を訪れたマルコ・ポーロの「東方見聞録」にも記されている。アメリカへは、新大陸発見後、アジアからメキシコ、そして アメリカ大陸に伝わっていった。中国では、紀元前480年頃にショウガの記録が残っているので、歴史も非常に古い。日本へも、古くから伝わり「古事記」「魏志倭人伝」などにも記されている。江戸時代には、若い芽をつまみにしたり、現在のように、根茎を食していた。
種類
- [ 根しょうが ]
- 新しょうがは、収穫したばかりの根茎ですぐに出荷する根しょうが。そのまま食べたり、甘酢漬けにして食べる。新しょうがの種になるしょうがや、貯蔵して翌年出回る根しょうがを「老成(ひね)しょうが」「古しょうが」といい、辛味が強く、魚の生臭さをとるのに適している。
- [ 軟化しょうが ]
- 「筆しょうが」とも呼ばれており、太陽光線をさえぎり、新芽を30cmほど伸ばして柔らかくしたもの刺身のツマや漬物に利用する。
- [ 葉しょうが ]
- 新しょうがが小指大くらいになった時に葉をつけたまま出荷される。甘酢漬けに利用する。「谷中しょうが」「ツバメしょうが」などがある。
産地
- 世界一の生産国は、中国。ヨーロッパ、ジャマイカにも輸出している。日本でも多く生産されており、秋に収穫し貯蔵し随時出荷するヒネショウガは繊維質で辛味が強い。千葉、高知、長崎、熊本が主産地。
- 茎葉をつけてそのまま収穫したものを葉ショウガという。主産地は、関東、東海地域で、谷中ショウガ、つばめショウガがある。
- 軟化ショウガは、太陽光線をさえぎり、茎葉が15cmくらいになったら、日光を当て、葉が開き始めたら、収穫するもので、「筆ショウガ」「芽ショウガ」 などと呼ばれており、埼玉、千葉、愛知が主産地は、。
栄養
- 新陳代謝を活発にしたり、自律神経を正常にする成分がある。また、消化液の分泌を促すため、胃を守り、食欲を増進させる。
- しょうがの成分はカルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・リン・ビタミンB・ビタミンC ビタミンE・亜鉛・ナイアシンなどなど数多くの成分が含まれている。
- しょうがの辛みは、ジンゲロン(ジンゲロール)とショーガオール。食欲増進や殺菌作用がある。ショーガオールは、酸化防止の働きがあり、中華料理に油にしょうがを入れるのは、香りをだすとともに、油の酸化を防ぐ役割もある。また、クッキーなどのお菓子類にも同様の酸化防止の効果がある。そして、魚やレバーなどの臭い消し作用もある。ジンゲロンには食品に対する抗菌作用があり、魚などによる食中毒を予防する。
- 香り成分は、食欲増進、発汗、去痰、消炎、保温作用などがあり、風邪の初期症状、リウマチ、神経痛、冷え性などによい。
- 漢方では、「しょうがは百邪を防御する」と古書にあるほど、古くから生薬として利用。健胃、嘔吐、せき、むかつきに効果があり、乾生姜は、新陳代謝を促し、体を温め、冷え性、せき、腰痛、腹痛などに効果がある。新しょうがの乾燥葉を薬湯として用いると神経痛に効果がある。
選び方
白い部分は白く、赤い部分は赤く、色がくっきりしているものが新鮮ですが、最近は漂白剤を使って紅白の色を出しているものもあるので不自然なものは避ける。また、黄色や薄茶色になっているものは繊維質が多く、新しょうが特有のみずみずしい歯ごたえに欠ける。小口にカットしたものは、切り口にヒゲが出ていないものを選ぶこと。
保存
3~4日は常温で保存が可能。洗ったものは、水気をふき、ラップに包んで冷蔵庫へ。1回分ごと切ってパックに入れると1ヶ月保存可能。すりおろしの場合は、薄く平にのばし、ラップに包んで冷凍保存すると、 風味を損なわない。使う時は、必要な分を自然解凍し利用する。
調理のコツ
- 姿のまま甘酢や梅酢に漬け込む時は、できるだけ寝かせて重ねる。柔らかいので、立てると崩れやすくなる。
- おろす時のコツは、1片の面積の広い部分をおろし金にあて、せまい範囲で斜めにすりおろす。また、レシピでよくでてくるしょうが1片は、親指大ほどのかけらが目安となる。
- 根ショウガを切る時は、皮を薄くむき、繊維に沿って切る。針ショウガや千切りする場合は、切ったあと水にさらしパリッとさせる。
- 薄焼き卵を作る時、フライパンを熱し油を引いた後、ショウガの切り口をフライパンにこすりつけてから焼くと、卵が、焦げ付かない。
ショウガ焼きの秘密
ショウガの特徴は、香りと辛み。そして、お肉をやわらかくする役割がある。ショウガには、タンパク質を分解する酵素が含まれている。チューブ入ショウガはよく利用されるようになってきました。生のショウガとの違いってあるのかな?って思った事ありませんか。チューブ入のショウガは、香り、辛みは十分あるが、加熱処理を しているので、酵素が働かないという難点がある。ショウガを使った代表的な料理、ショウガ焼きを作る時は、チューブ入ショウガでは、お肉を柔らかく仕上げることができない。生のショウガをすりおろしたものを使った方が、お肉が柔らかく仕上がる。また、漬け込むタイミングは、ショウガの酵素には、うまみ成分のグルタミン酸と甘み成分のアミノ酸を増す働きもあり、30分以上漬け込むと、柔らかくおいしいショウガ焼きが出来上がります。