特徴
- 6000年の歴史があり、アフリカのサバンナが原産。発祥の地・西部アフリカではごまのことを「ベネ(幸福を招く)」と言う。
- 日本に伝わったのは、奈良時代。仏教とともに伝えられたので、肉食を禁じる禅僧の精進(しょうじん)料理に活用。豆腐とともに貴重なタンパク源であった。
- ふつう種子を蒔いてから30~40日後には、茎の中程から葉の付け根に順次、上に向かって開花していき、種子が成熟すると、さく果は開裂し種子が飛散します。さく果は4室から8室で、1室に約15~20粒。「開けゴマ!」とは「さく果が開裂し種子が飛散する」様子に由来すると言われている。
- 名は中国西域の「胡」の国から中国に伝えられ、種子が麻の実に似ていることから「胡の麻」となりました。
- ごまが飛び散るので、さく果が開裂する前に刈り取り、立てかけて乾かしてから逆さにしてたたいて種子を収穫します。
産地
主な原産国は中国、インド、タイ、ミャンマー、メキシコ、スーダン、ナイジェリア、タンザニアなど。日本では、茨城、栃木、群馬、埼玉、静岡、愛知、三重、岡山など。
種類
3000種類以上あるが一般に使用するのは3種類。
- 白ごま・・・一番多く料理に使われるやや小粒。
- 黒ごま・・・粒はやや大きく香りが強く風味もある。
- 金ごま・・・香りが一番高い。「黄ごま」とも呼ばれる。
栄養
中国では「食べる丸薬」といわれ、植物性食品の中では栄養価はトップレペル。
- 必須アミノ酸・・・ごまのたんぱく質にバランスよく含まれ しなやかな血管を保つ働き
- リノール酸とオレイン酸・・・不飽和脂肪酸で、コレステロールの血管沈着を防ぐ作用
- カルシウム・・・100gのごまでは、チーズの2倍、牛乳の11倍。大さじ1で1日の所要量の20%
- セサミン・・・ゴマリグナン(抗酸化物質)。セサミンはポリフェノールの仲間。悪玉コレステロールを減少させ、肝臓機能を活性化する作用がある。
これらの栄養素を含み、動脈硬化の予防、美肌作り、老化防止、ガン予防、疲労回復、肝機能を高める、二日酔い防止、滋養強壮、高血圧の防止、ストレスやイライラを静める、骨や歯を丈夫にする、貧血防止、疲れ目、育毛、細胞の活性化=内臓の衰えや傷を治す、便秘の解消など、小さな粒だが、大きなパワーの食材「ゴマ」である。しかも、摂取が簡単!
加工製品の種類
- あらいごま・・・収穫後洗って乾燥させたもの
- いりごま・・・あらいごまを弱火で煎ったもの
- すりごま・・・いりごまをすったもの
- 切りごま・・・焙煎しごまを切ったもの
- ねり(あたり)ごま・・・いりごまをすってペースト状にしたもの
- 皮むきごま・・・白ごまの皮をむいて洗い、乾燥させたもの
- ごま油・・・酸化・加熱に強い
クレオパトラの美
古代エジプトでは、ごま油をミイラの防腐剤として使い、クレオパトラは全身「ごま香油」を塗って、若さと美貌を保ったと言われている。また、中国の楊貴妃(ようきひ)も美肌のため好んで「ごま」を食べたと伝えられている。
ごますり
すり鉢でゴマをすると四方にこびりつくことから、「あちこちの人にへつらって自分の利益を計ること。または、その人」。ごますり・・・アメリカでは「ごま」でなく「リンゴ」。正確にはflatter(フラター)ですが、俗にapple polisher(アップルポリッシャー)と言う。リンゴをピカピカに磨く様子が、ごまをするのに似ているからかな?
ごまかす
どんな食べ物でもゴマを使うとおいしく食べられることから、人をだます。という意味として使われる。他の説として、どんな粗悪な油もゴマ油を混ぜると悪さがわからなくなるとか、もちに混ぜて「ゴマ菓子」から。という説もある。
実際にある「セサミストリート」
アメリカでごま栽培が始められたのはテキサス州。そこに集まってきた労働者の人々の街ができ、その中心の大通りがセサミストリート(ごま通り)。ここでは人種の差別がなく子供達が平等に教育を受けました。この事実をヒントに有名なTV番組「セサミストリート」がつくられたそうです。
世界各国のゴマ事情
- [ 日本 ]
- 胡麻油や、いりごま、すりごまなどとして「料理」に利用。
- [ ヨーロッパ ]
- 胡麻油として、「マーガリン」や「食用油」に利用。
- [ 中近東 ]
- ペースト状にすりつぶしたものを「テヒーナ」と呼び料理に利用。
- [ アメリカ ]
- パンの「トッピング」や「クッキー」などに練りこんで利用。
- [ インド ]
- 世界第1位の生産量を誇るが、残留農薬のため日本では輸入されていない。胡麻油に薬草をまぜて「アーユルヴェーダ」といい、美容に利用。
- [ 中国 ]
- 白ごまの産地は河南省、湖北省、安徴省で香味・色も良く、食品用として使用される。黒ごまの産地は、江西省、安徴省、湖北省に限定される。安徴省が高品質である。
- [ スーダン ]
- 白ごま。香味が良い。粒が小さく味として甘みがあり、表皮が堅い。搾油用の原料もある。
- [ グアテマラ ]
- 白ごま。香味もよく、粒が大きい。表皮が固い。味はない。搾油用の原料もある。
- [ ミャンマー ]
- 白ごま。食品用として使われるが、香味が少ない。搾油用の原料として使用される。