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その他(そのた)

銀杏(ぎんなん)
銀杏(ぎんなん)

旬の時期:秋

イチョウ科

東京都のマークといえば、イチョウです。

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うんちく

秋(10月~11月頃)に実がなる。

特徴
  • 原産地は中国。イチョウは、日本、朝鮮半島、中国で栽培される落葉性の大高木で、大きいものは高さ45m、直径5mくらいになる。
  • 1億5000万年以上も前から存在している植物で「生きた化石」といわれる。その起源は古生代末2畳紀から中生代3畳紀にさかのぼり、中生代のジュラ紀から白亜紀にかけて最も繁栄。その後、氷河期を迎えて、イチョウ属の多くが絶滅したが、比較的暖かかった中国中部地域の物だけが絶滅を免れ、現代に生き残ったと考えられる。イチョウは、現在1科1属1種である。
  • 雄木と雌木があり、ぎんなんは雌木にしかならない。雄木は、太い下枝から乳のようなものが垂れ下がって地面につくと根を出す。そのため、「チチノキ」という別名もある。
  • ぎんなんの実は球状のブヨブヨとした果肉の中に白く硬い殻の種があり、その中に翡翠色の胚乳がある。普段ぎんなんとして食べているのは胚乳の部分である。ぎんなんの独特の悪臭は、ブヨブヨした外皮に含まれるイチョウ酸が発する。
  • ぎんなんは地面に落ちて種子が芽を出す発芽率は100%で、差し木も根付きやすい。非常に生命力の強い植物である。
  • 日本へは鎌倉時代に伝わったと言われている。よく神社や寺院の境内や街路樹に植えられている。
  • ぎんなんは、全国的に栽培されている。主産地は、愛知、岐阜、新潟、埼玉、福岡、大分など
  • 木材は、まな板に向くとされ、碁盤・将棋盤にも利用される。
  • ぎんなんはイチョウの実。「ぎんなん」も「イチョウ」も漢字は同じ「銀杏」と書く。
食べ物の起源・歴史
  • 中国ではイチョウの葉の形が鴨(カモ)の脚に似ているので「鴨脚(ヤアチャオ)」と呼び、それがなまって日本語の「イチョウ」になったという。
  • 「ぎんなん」は、銀杏(ぎんきょう)の宋音である「ギンアン」がなまって「ぎんなん」となったという。
  • そのイチョウの樹名を「公孫樹」と称するが、この名は、実がなるまでに20年~40年もかかるので、公(王様)が木を植えても実が食べられるのは孫の代だ、ということから。
  • 中国では結婚式の日に花嫁、花婿に氷砂糖で煮たギンナンを食べさせるところもある。樹齢も1000年以上に及ぶように、その生命力の強さにあやかっているようだ。
  • イチョウは「火事の時に水を吹く」と云うくらい火に強い木。江戸時代には、江戸市中の神社仏閣の門前は「火除地」として道路幅を広くとり、イチョウや青桐が植えられた。だから、東京にはイチョウの木が多いという。東京都のマークも、都の木もイチョウである。
種類
[ 金兵衛(きんべえ)]
早生種(7月中旬~9月中旬)大きさは中位で長円形。 早出しギンナンとして主に7~8月に出荷される。
[ 久寿(くじゅ) ]
中生種(8月中旬~10月上旬)。大きめの丸形。殻が薄いので割れやすい。実は最も大きく、種皮も白く美しい。貯蔵性が高く、3~4月まで出荷ができる。
[ 藤九郎 ]
晩生種(8月下旬~10月中旬) 大きめの丸形。もっちりとした食感で苦みが少なく食味がよい。また、粒揃いはいいが、貯蔵性に欠ける。
[ 栄神 ]
中生種(8月上旬~10月中旬) 中くらいで長円形。金兵衛に比べて実の胴張りが良く、凹凸が少ない。おいしく貯蔵性もあり、4月頃まで出荷できる。
栄養
  • 炭水化物の糖質と灰分、たんぱく質、無機質のリン酸とカリウムが多く含まれており、ビタミンBのチアミンとリボフラビン、ナイアシン、それにアスコルビン酸のビタミン成分が多く含まれている。タンパク質はアミノ酸バランスがよく良質でカロチンやビタミンCも含んでいる。
  • ぎんなんの種子は、古くから漢方薬として利用されている。その効用としては、肺の働きを高め喘息を止める、尿のコントロール、乾きを止める、体を温めるなど。夜尿症の薬としても知られる。炒ったギンナンを、寝る3~4時間前に子供の年齢と同じ数食べさせると良いらしい。但し幼児は中毒を起こすので食べさせないこと。
  • ぎんなんの油漬けは肺結核に効く。
  • 焼いたぎんなんは尿を抑え、生の銀杏はよく尿を出す利尿の働きをする。
  • 皮膚病、はれもの、ひび、あかぎれには、生ですりつぶして貼ると効く。
選び方
  • 殻の表面の色が白く、デコボコのないツルツルしたものを選ぶ。
  • 振って音がするものは、中の胚乳組織が未成熟である。
  • 殻の隆起が2本のものと3本のものがあるが、中身には関係ない。
保存方法

殻付きのものは通気性のよい野菜用のポリ袋やネットに入れて、冷蔵庫の野菜室で保存。約半年もつが、中の実は黄色くなる。むき身の場合、新しいぎんなんの翡翠色をもたせるには、下ゆで後、水分を取りラップにくるみ、さらにポリ袋に入れて、冷凍庫で保存すれば、2ヶ月ほどもつ。

処理の仕方・その1・・・ぎんなんを拾おう

秋、風が吹いた翌日はぎんなんがたくさん落ちているので拾ってみよう。

  • 持ち物は、割り箸、ポリ袋、ゴム手袋。ぎんなんは素手でさわるとかぶれる場合があるので、必ずゴム手袋をすること。
  • 拾ってきたらすぐ土に埋める(植木鉢等でもよい)。
  • 果肉がついている場合土に埋めて10日後、バケツなどに水を張り、その中でブヨブヨした果肉を取りのぞく。
  • 流水でぬめりを取ると白い殻の種子がでてるので、網袋などに入れて、風通しの良い場所で1週間ほど干す。
処理の仕方・その2・・・炒って殻を取る・ゆがく
  • 殻を割るときは、生のままで割ると中身がつぶれてしまうので、まず殻ごとサッと炒る。ペンチを使って、殻のつぎ目に力を加え、ひびを入れて殻を割る。
  • ぎんなんを簡単に炒るには、茶封筒にギンナンを入れ口を数回折り曲げ、電子レンジにかける。封筒の中でギンナンが音を立ててはじける。電子レンジから出して、熱いうちに殻を取る。コツは一度に余りたくさん入れないことと封筒を毎回新しいものに取り替えること。
  • 薄皮を取るには、沸騰させたお湯に、薄皮のついたぎんなんを一度くぐらせるとよい。さらに、たまじゃくしの腹の部分を使って、熱湯の中でぎんなんをころがすようにすると、薄皮が取りやすい。なお、ぎんなんをゆでるときは、塩を入れるか、番茶をいれるとよい。
食べ方のコツ・・・幼児には食べさせない&大人も食べ過ぎ注意
  • ぎんなんは、数粒食べただけで、けいれんなどの症状をおこすことがある。特に幼児は死に至ることがある。
  • ぎんなんには神経に働くビタミンB6の作用を妨げるメチルビリドキシン(MPN)という中毒物質が含まれ、けいれんなどの中毒が起きることが分かってきた。大人は肝臓にMPNを解毒する酵素があるが、幼児では解毒能力が発達していないため中毒しやすいと考えられている。
  • ビタミンB6を注射すれば、症状は数時間で消える。
  • ぎんなんは大変栄養価が高く食べるのは数粒で十分である。食べ過ぎには注意しよう。
いろいろな食べ方
  • ほうろく焼き、茶碗蒸し、土瓶蒸し、がんもどき、炊き込みご飯、串あげなどいろいろな食べ方がある。
  • 炊き込みご飯には、炒って皮をむいたもの、茶碗蒸しなどには茹でて皮をむいたものをつかう。
  • 韓国では薬膳料理の材料としてよく利用されている。例えば宮廷料理としても有名な「参鶏湯(さんげたん)」。生後6ヶ月前後の鶏をきれいに洗って、にんにく、栗とナツメ、そしてギンナンと朝鮮人参などともち米を入れ、糸で封をした後、石鍋もしくはトゥックべギ(土で作った器)に盛り、水を入れ煮込んだものである。栄養を補充できる材料がたくさん使用されているため、暑い夏には熱い参鶏湯を食べて弱くなった体力を補強する。
イチョウも健康食品として注目!
  • 最近注目されているのが、イチョウの葉「ギンコ」
  • いちょうの葉には血管を広げる効果のあるギンコライド、フラボノールなどの成分があり、脳血管の血流を良くし、学習能力を高める効果があるといわれる。ヨーロッパではアルツハイマー症の薬として使われている。
  • お茶の形態でとるのがよいが、その場合使用するのは緑の葉。葉をよく乾燥させ細かく刻み粉末状にして煮出す。
  • 葉は天ぷらで食用することもできるが、その場合塩水に5分ほどひたし、衣はつけずに低温であげると程良い塩味がおいしい。
国技「相撲」の世界にも・・・

力士は普段、まげを結っているが、関取(十両(十枚目)以上)になると、「大銀杏(おおいちょう)」を結うことができる。まげの先端がイチョウの葉の形に似ていることからこの名がついた。大銀杏を結えるようになったということは、力士の誇り。また、力士の髪を結う専門職を「床山(とこやま)」という。

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レシピ
焼きぎんなん
・・・材料・・・
ぎんなん/塩 適宜
  1. ぎんなんの殻を割って中身を取り出し、薄皮を取る。
  2. ぎんなんを竹串に適量さし、軽く塩をして金網の上で焼き色がつく程度に焼く。

フライパンでも大丈夫。塩の変わりにしょうゆたらしても、香ばしくておいしい。

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ぎんなんおこわ
・・・材料(2人分)・・・
ゆでぎんなん 30粒/もち米 1カップ/白米 1/2カップ/しいたけ 2枚/にんじん 30g/酒 大さじ1/塩 小さじ1/4/昆布 15cm
  1. もち米と白米を合わせて洗い、ざるにあげておく。
  2. しいたけは石づきを切り落として薄切りに、にんじんは飾り用に数枚薄く輪切りにし 、残りはせん切りにする。輪切りにしたにんじんは花型などで型抜きする。
  3. 炊飯器に(1)を入れ、同量の水を加えて30分以上おく。
  4. (2)のしいたけとにんじん、ぎんなん、酒、塩、昆布を入れて炊く。
  5. 炊き上がったら、器やかごなどに盛り付ける。

秋の風情が伝わるおしゃれな一品。ぎんなんの素材缶を使えば手軽に作れます。

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エビとぎんなんの炒め物
・・・材料・・・
小エビ 300g/ぎんなん 60粒/ねぎ 1本/しょうが 適宜
<エビ下味>塩 少々/コショウ 少々/酒 小さじ1
<炒め物調味>水 大さじ1/塩 小さじ1/3/砂糖 小さじ1/3/酒 大さじ1/水溶き片栗粉 小さじ1/2/ごま油小さじ1/コショウ 少々
  1. エビは殻をむいて背ワタを取り除き、塩少量とカタクリ粉少量でよくもみ込み、流水で洗って水気をふき取り、<エビ下味>の調味料を加えてもむ(臭み取り)
  2. ぎんなんは殻を割り、多めの油で煎るようにして薄皮をむく。ねぎはぶつ切り、しょうがは薄切りに。
  3. ボウルに<炒め物調味>を混ぜ合わせておく。
  4. 中華鍋に少し多めの油を入れて火にかけ、油の温度が低いうちに(1)のエビを加え、ゆっくり炒めて八分通り火を通して取り出す。
  5. 中華鍋に油大さじ1を熱し、ねぎ、しょうがを加えて手早く炒め、香りがでてきたら(4)のエビを戻して炒める。
  6. (5)の中華鍋に、ギンナンを加え(3)を加えて手早く炒めて器に盛る。

薄皮は多めの油の中に入れて煎ると、自然とはがれる。

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参鶏湯(さんげたん)
・・・材料・・・
若鶏(内臓を取り除いたもの) 1羽/もち米 100g/ニンニク 5個/なつめ 5個/生栗 5個/朝鮮人参/ぎんなん 5個/塩、コショウ 適宜
  1. もち米を洗い、30分ほど水に浸けておく。
  2. もち米の半量を、空になった鶏のお腹に詰め込む。
  3. ニンニク、なつめ、生栗、ぎんなん、朝鮮人参を入れる。
  4. 具を入れたら、鶏のお腹が90%くらいになるよう調節しながら、残りのもち米を入れる。
  5. 詰めた物が出ないようにようじなどでとめる。たこ糸でぐるぐる巻に縛ってもよい。
  6. なるべく厚めの釜(ナベ)に鶏を入れ、水を3リットル入れ火にかける。
  7. 一度沸騰したら弱火にして3時間ほど煮込む。
  8. 水分が釜の1/3くらいになったら、お米を取り出し炊き具合を見る。
  9. 最後に塩で味付けをして、食べる前にコショウと長ネギのみじん切りを入れる。

サンゲタンは昔から身体を温める高価な栄養食の料理。

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